医薬品副作用医薬品の副作用は深刻
正しく処方された医薬品の副作用による死者は米国全体で年間十万六干人に上り、心臓病、がん、脳卒中に次いで死因の第四位を占めているとの推計を力ナダ・トロント大の研究者らがまとめ、十五日発売の米医師会雑誌に発表した。 推計には過剰投与などの人為ミスは除かれており、取りまとめた研究者らは「副作用は一般に考えられているよりはるかに多いことが分かった。深刻な間題だ」と指摘している。 推計をまとめた同大のブルース・ポメランズ博士らは、1960年代から現在までに発表された副作用被害に関する多数の調査を分析。それぞれの鯛査が対象とした地域や医療施設の、入院患者に占める副作用被害者の割合を算出し、全米の被害者数を推計した。 この際、投薬ミスや過剰投与、分量の間違いによる被害は除外、適正な使用の結果起きた副作用に絞って算出。入院患者の中で何らかの副作用被害を受けたり、副作用で入院する人の割合は毎年約15%にも上り、死亡する患者も約0.3%いることが判明した。 この割合を全米の入院患者数に当てはめると、九四年の場合、十万六千人が薬品副作用で死亡したとの推計値になり、心臓病の七十四万三千人、がんの五十三万人、脳卒中の十五万人に次いだ。 誤差の範囲で死者を低く見積もっても七万六千人になり、肺疾患、不慮の事故に次ぐ第六位と上位を占めることが分かった。 (参考文献:平成10年4月15日、中日新聞・東京新聞)
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